開演ギリギリ、新横浜の駅からアリーナに向かう道の途中
母親に手を引いてもらい
僕と同じく小走りでライブ会場に向かう一人の少年を見かけた
年齢の割には渋すぎるサングラスをかけている彼が気になって目で追ってしまう
そこでようやく理解した
彼の手には目の不自由な方が使う、白いステッキが握られていたのだ
完全に面食らってしまった
恐らく彼には3人のダンスも、表情も
スクリーンの映像も、場内を飛び交うレーザーも見る事は出来ない
それでも彼は「Perfumeのライブに行きたい」と思って
チケットを取り、母親にアテンドしてもらい
僕らと同じように横浜に来ていたのだ
極端な話、音楽だけならCDで代用できる
それでも彼は生で、Perfumeと空間を共有したいと思ったのだろう
僕は、Perfumeというアーティストの「本質」を垣間見た気がした
ダンスもビジュアルも音源も演出も全てを差し引いたところで残る本質
僕の陳腐な言葉ではとても表現しきれないけど
「それ」は間違いなくあって、あらゆる人を惹き付けて離さないんだろう
彼はファンクラブ会員限定の青いTシャツを着ていた
願わくば次のツアーでまた彼の姿があって欲しい
僕なんかよりずっとPerfumeの本質を知っているだろう彼と
Perfumeの話をしてみたい
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